WiMAXプロバイダの口コミでの評判からデメリットを比較する
UQ WiMAXやSo-net、Niftyなどのインターネットプロバイダ、ヤマダ電機やびっきカメラなど、WiMAXサービスを契約できる会社は30社前後ある。そのどれもが同じWiMAX2+回線を利用するポケットWiFiサービスだが、月額料金プランやキャッシュバックなどの新規契約キャンペーンが異なるため、どのプロバイダでWiMAXを契約するかでメリット・デメリットが違ってくる。
一方、WiMAXプロバイダ各社のページ・公式サイトを見て比較しても、その違いがイマイチ分かり難い。特にデメリットについてWiMAXプロバイダが自ら説明することが無いため、ある意味で当然だろう。
WiMAXプロバイダ各社のデメリットを比較するには、ネット上の口コミや評判を確認するのがおすすめの方法だろう。そこにはWiMAX利用者による満足の声やリアルなクレームなど、口コミ・評判から見えるプロバイダ各社の実態がある。
そこで本稿ではWiMAX利用者による口コミや評判情報をもとに、WiMAXプロバイダ各社のデメリットを比較していきたい。
※なお本稿作成にあたり、WiMAXサービス全般の口コミ・評判については下記のページを参考にした。下記ではWiMAXサービスに関連する口コミ・評判、独自のアンケート調査結果などを網羅的に紹介している。
通信回線・速度・エリアはどこも同じ-WiMAXプロバイダの比較でメリット・デメリットの差なし
まず口コミ・評判情報からWiMAXプロバイダのデメリットを比較する前に重要なのが、WiMAXプロバイダはすべてWiMAX2+回線を利用する同じインターネット通信サービスを提供している点だ。同じ通信回線を利用するサービスであるため、通信速度も利用するルーター端末もサービス対応エリアもすべて同じである。
一方、ネットの口コミ・評判を確認すると、「プロバイダAは速度が遅い」「プロバイダBはネットに繋がりにくい」などの情報も散見される。これは言い方は悪いがWiMAXをよく理解できていない利用者による誤った口コミ・評価情報と言え、無視する必要がある。
WiMAXプロバイダ各社でメリット・デメリットの差が生まれるのは主に料金・キャンペーン
実際にWiMAXプロバイダ各社間でメリット・デメリットの比較が必要となるのは、月額料金やキャッシュバックなどのキャンペーン内容だ。通信サービスとしては同じものであるが、WiMAXサービスを契約するプロバイダによって料金が違ったり、キャンペーンの適用条件なども違う。これらの違いによってメリット・デメリットの差が生まれ、比較が必要になる。
料金・キャンペーン以外にも、問い合わせへのサポート時間やルーター端末の発送スピードなどの点で違いもあるが、それ以外の点でのメリット・デメリットの差は小さく、WiMAXプロバイダの比較は原則として料金とキャンペーンだ。
UQ WiMAXの評判・口コミとそこから見えるデメリット
まずは30社前後あるWiMAXプロバイダの中で大元となる、UQコミュニケーションズ社によるUQ WiMAXの評判・口コミから確認していきたいのだが、意外とTwitterやブログなどでの評判・口コミが少ない。このことはUQ WiMAXのサービスに利用者がそこそこ満足している、または大きなデメリットを感じていないことを表しているのかもしれない。
これは、ちょうど携帯電話・スマホで言うとドコモを契約するのと似ている。実は料金が高いのだが、サービスへの信頼度が高く、それなりに満足してしまって不満が出にくいのだ。
口コミでデメリットは出ないが実は料金が最も高いUQ WiMAX
ネット上の口コミには出てこないのだが、実はUQ WiMAXのデメリットはWiMAXプロバイダの中で最も月額料金が高い点だ。WiMAXの月間データ通信量7GB制限プランが月額料金3,696円、月間通信量無制限のギガ放題プランが月額料金4,380円と、いずれもWiMAXの正価で何の割引の無い価格である。さらに、キャッシュバックキャンペーンもあるもののUQ WiMAXの公式サイト上にはリンクが無く、隠れて実施されているため存在を知らないユーザーも多いだろう。
つまり「WiMAXとはこういうもの」と思ってUQ WiMAXを契約してしまい、料金・キャンペーンでのデメリットに気付かず、ネガティブな口コミ・評判が出づらいのが実際のところではないだろうか。
一方、上記のように他と比較して高い料金、メリットの少ないキャンペーンに気付いているユーザーはUQ WiMAX以外のプロバイダで契約しているようだ。
GMOとくとくBB WiMAXの評判・口コミとキャッシュバックキャンペーンの問題点
UQ WiMAX以外のWiMAXプロバイダで人気で、契約者数も多いと予想されるのがGMOインターネット株式会社が運営するGMOとくとくBBだ。このプロバイダの最大のメリットが特典金額が最大で4万円を超えることもある高額キャッシュバックキャンペーンである。一方で、GMOとくとくBBでのWiMAX契約者による口コミ・評判で最も問題点と指摘されるのもこの高額キャッシュバックキャンペーンである。
GMOとくとくBBのキャッシュバックを受け取れないユーザーが続出
WiMAXプロバイダの比較で、最もキャッシュバックキャンペーン金額が高額で、WiMAXの料金も安くできると評判でGMOとくとくBBを契約するユーザーが多いのだが、実際にはキャッシュバック特典を受け取れないユーザーが非常に多いのが問題となっている。
例えば、下記のようなTwitter上での口コミだ。
GMOとくとくBBのWiMAX契約してたんだけどキャッシュバック受けれなかった。契約してから11ヶ月後ってなってるけど、2年後だと勘違いしてたわ。あーまじクソ。早く解約したい。
— ユウキ (@hoso_yuki) March 12, 2018
気をつけてたけどGMOのキャッシュバック逃してた。
— 南蒼樹 | minami souju🥩 (@Sight50Sky) June 1, 2017
13ヶ月目かと思ってたら11ヶ月が正解か…
相当めんどくさいから、契約するならキャッシュバックなしの最安値プランにするべし。#GMO #とくとくBB #ポケットwifi #wimax
GMOとくとくBBの口コミでの悪い評判からか、消費者団体からの是正申し入れも
このGMOとくとくBBの悪い評判・口コミは、一部のユーザーにたまたま起きた問題ではない。恐らくGMOとくとくBBのキャッシュバックキャンペーン特典を受け取れないという問題は多数発生しており、過去には消費者団体からGMOインターネット株式会社へ是正の申し入れもなされている。
参考:http://www.coj.gr.jp/zesei/topic_161108_01.html
GMOとくとくBBでのWiMAX契約はキャッシュバックキャンペーン特典もあり安いと評判なのだが、特典が受け取れないければ安い料金では利用できない。口コミからはGMOとくとくBBのキャッシュバックキャンペーンの根深いデメリットが浮かび上がってくる。
Broad WiMAX(ブロードワイマックス)の評判・口コミとそこから見えるデメリット
GMOとくとくBBと並び、WiMAXの人気プロバイダの1つがBroad WiMAX(ブロードワイマックス)だろう。GMOとくとくBBで悪い評判となっているキャッシュバックキャンペーンは無く、その代わりに割引価格の安い月額料金で評判のプロバイダだ。
Broad WiMAXの場合、月間データ通信量7GB制限プランが月額料金2,726円、月間通信量無制限のギガ放題プランが月額料金3,411円とGMOとくとくBBやUQ WiMAXと比較して毎月1,000円近く安い月額料金が魅力であり、評判の良い理由である。
キャッシュバックキャンペーンと違い、受け取りのリスクも無く、また毎月の費用負担が軽くWiMAXを利用できるため、デメリットの少ないプロバイダと考えられる。
Broad WiMAXの場合、問い合わせの電話が繋がりにくいとの口コミが問題
Broad WiMAXに関する口コミや評判を確認すると、料金やキャンペーンに対するデメリットを指摘する声は少なく、その点はBroad WiMAXの料金に利用者が満足している証拠だろう。その点はGMOとくとくBBと比較して対照的な点である。
一方、Broad WiMAXの口コミ・評判で目立つのがカスタマー問い合わせセンターへの電話が繋がりにくいという内容だ。WiMAXのルーター端末を利用中、何も問題が無ければ問い合わせの必要も無いが、何か問題があればすぐに電話問い合わせがしたいものだ。この電話が繋がりにくいのは確かにデメリットだろう。
ただし、GMOとくとくBBやその他のWiMAXプロバイダでも、特に月末・月初は料金請求に関連した問い合わせは多いようで、どこも電話が繋がりにくいのは同じ様子。Broad WiMAXの場合は料金・キャンペーンについて口コミでの悪い評判が少ないため、たまたま問い合わせの悪い評判が目立って見えるだけのように思える。
JP WiMAXの評判・口コミとデメリット
2018年にサービスを開始したWiMAXプロバイダ・JP WiMAX(ジェーピーワイマックス)もBroad WiMAXと同様に安い月額利用料金が特徴のプロバイダだ。Broad WiMAXと同様、料金やキャンペーン内容のデメリットを指摘するような口コミや悪い評判は少ないのだが、JP WiMAXの場合は契約・申し込み後のルーター端末発送について悪い評判・口コミが多い点が特徴だ。
ルーター端末発送や問い合わせ対応が口コミから見えるJP WiMAXのデメリット
JP WiMAXの口コミ・評判を確認すると、下記のような情報がTwitterで確認できた。主にルーター端末発送におけるトラブル(注文したのと違う色の端末が送付された、端末の配送が遅いなど)や、問い合わせたものの回答が遅い、といったデメリットを指摘する口コミだ。
#jpwimax 契約したけど希望の端末が在庫切れとの事で入荷待ちさせられている。にも関わらずだ!利用料の請求は申込の日付けでクレジットカードの利用明細に載っている。まだ端末は手元にないのに!?
JP WiMAXの問い合わせにメールを送ってもまともに返事が来なくて自分も参っています。(機種が無いから云々で信用出来ないので即解約しようと思います)
大手インターネットサービスプロバイダ系のWiMAXはどうか?
WiMAXは大手インターネットサービスプロバイダでも契約可能だ。このうち、@nifty(ニフティ)とBIGLOBE(ビッグローブ)はGMOとくとくBBと同様のキャッシュバックキャンペーンを実施しており、GMOとくとくBBと同様のデメリットを指摘する口コミ・悪い評判がある。
一方、大手インターネットサービスプロバイダの中でもSo-netはBroad WiMAXやJP WiMAXのような月額料金の割引キャンペーンを実施しており、キャッシュバックキャンペーンのようなデメリット無しにWiMAXを利用できる点が魅力だ。
ただしどれも大手インターネットサービスプロバイダのため、UQ WiMAXと同様、比較的料金が高い点がデメリットだ。もしこれらの大手プロバイダで契約するとしたら、問い合わせへのサポート時間の長さなど、大手ならではの安心感が理由だろう。下記のような口コミがその象徴だ。
今nifty wimaxを利用中。別のキャリアに乗り換えるのがめんどい、契約手数料かかる、niftyのサポートは信頼できる、継続割引−500円/月があるので次の2年もniftyで行こうかと考えている。
— takeslide (@takeslide2) December 4, 2017
家電量販店(ヤマダ電機・ビックカメラなど)でのWiMAX契約はどうか?
またWiMAXを家電量販店の店舗店頭で契約することも可能で、ヤマダ電機やビックカメラがその代表格だ。家電量販店での契約の場合、その場で申し込みでき、ルーター端末の受け取りもできる点が魅力だが、WiMAXの料金体系はUQ WiMAXと同様に高い点がデメリットだ。
初回契約時は店頭で慌てて契約するからか、家電量販店のWiMAXの月額料金の高さに気付くユーザーは少ない様子。一方、初回契約満了時の契約更新時に、初めて他のプロバイダと料金を比較し、家電量販店のWiMAXがお得でないことに気付く利用者が多い様子が口コミを確認するとよく分かる。
WiMAX
— あっきぃ。 (@akky_stream) September 20, 2018
いままでのビックカメラ系の延長するのも良いけど高い気がするし。
とはいえ、携帯のテザリングでやるとなると、電池の持ちとか複数使う事を考えると、うーんな感じだし。
機種変更して新しいルーターにかえるか、新しい業者のWiMAXにしてキャッシュバックを期待するか。悩#WIMAX
以上で紹介した通り、WiMAXプロバイダの口コミでの評判からデメリットを比較すると、どのプロバイダも一長一短であり、デメリットが完全に無いWiMAXプロバイダというのは残念ながら無い様子である。
とは言え、すでにWiMAXの契約件数は3,000万件以上。大多数のユーザーは大きなデメリットを感じずに利用を続けているのも事実であるので、あまり細かいデメリットにはこだわり過ぎず、比較の結果、デメリットの最も少ないプロバイダでWiMAXを契約するのが妥当な方法であり、考え方ではないだろうか?