光回線よさらば?WiMAXやドコモの5Gホームルーターがアツい!
前回記事で「5GのポケットWiFi・モバイルWiFiルーターのおすすめ機種」について紹介したが、注目すべきは5G対応のモバイルルーターだけではない。2021年にWiMAX・ドコモから相次いで5G対応のホームルーターの発売が発表され、ホームルーターにも5G化の波が来ているのだ。
これまで自宅用のホームWiFiルーターと言えば、WiMAXのホームルーターやソフトバンクのSoftBank Airなどがあり、自宅で光回線用の回線工事ができない方や費用を安く節約したい方から人気の一方、WiMAXやソフトバンクの電波を受信できないエリアでは使えず、また速度面で不満を感じるとの口コミや評判が少なからずあった。
一方、5G対応となれば通信速度スペック面では光回線より高速な場合もあり、回線工事不要というホームルーターの元来の特徴・魅力もあって「自宅インターネットには光回線よりも5Gホームルーターがおすすめ!」という時代なのかも知れない。
そこで本稿ではフレッツ光など光回線サービスと比較しながら、WiMAXやドコモの5Gホームルーター最新機種についてレビューしてみたい。
参考)
光回線よりおすすめ?WiMAXやドコモの5G回線対応のホームルーター
2021年、WiMAXとドコモから相次いで5G回線に対応したホームルーター最新機種の発売が発表された。いずれのホームルーター端末も通信速度が従来のホームルーターと比較して大幅に高速化しており、今後、自宅インターネット用に新規の回線契約を検討中なら、確認がおすすめの製品だ。
まずは、WiMAX・ドコモで取り扱う5Gホームルーター各機種の最新スペック情報を紹介する。
WiMAXやドコモの5G回線対応のホームルーター各機種のスペック比較
WiMAXから発売されたホームルーター最新機種・Speed Wi-Fi HOME 5G L11と、ドコモが2021年8月に発売するhome 5Gとで、各機種の仕様・スペックの比較が以下の表。いずれも通信速度1Gbps(1,000Mbps)以上と従来のホームルーターやフレッツ光など光回線サービスと比較しても高速なルーター端末である点が特徴だ。
サービス | WiMAX(au) | ドコモ |
---|---|---|
5G対応ホームルーター機種 | Speed Wi-Fi HOME 5G L11 | home 5G |
利用できる通信回線 | WiMAX 2+回線・au 5G回線・au 4G LTE回線 | ドコモ5G回線・4G(Xi)回線 |
下り最大速度/上り最大速度 | 2.7Gbps(2,700Mbps)/183Mbps | 4.2Gbps(4,200Mbps)/218Mbps |
WiMAXのホームルーター最新機種・Speed Wi-Fi HOME 5G L11
WiMAXが2021年6月に発売したホームルーター最新機種・Speed Wi-Fi HOME 5G L11はauの5G(sub6)に対応した高速ホームルーター端末で、auショップのほかWiMAXの主要プロバイダ(UQ WiMAXやBroad WiMAXなど)でも契約可能な機種。利用には、WiMAXの5G対応プラン・ギガ放題プラスの契約が必要だが、月間データ通信容量無制限で利用できる点も魅力。
ドコモのホームルーター最新機種・home 5G
ドコモが2021年8月下旬に発売されるホームルーターがhome 5G。ドコモの5G対応エリア内であれば下り最大速度4.2Gbpsの高速インターネット通信を利用可能で、専用のhome 5Gプランが月額料金4,950円(税込)で通信量無制限の点も魅力。
※本稿執筆時点(2021年6月)では端末価格が発表されていないが、価格次第でおすすめのホームルーターかが決まる。
従来のホームルーター端末と比較して大幅に通信速度が高速化
WiMAXとドコモのどちらの5Gホームルーターも、特徴・おすすめ理由は圧倒的に高速な通信速度。従来、ホームルーターとして人気だったWiMAXのHOME 02(下り最大速度440Mbps)やソフトバンクのSoftBank Air(Airターミナル4端末・下り962Mbps)と比較して大幅に高速化した通信速度スペックがWiMAXのSpeed Wi-Fi HOME 5G L11やドコモのhome 5Gの魅力だ。
5G対応ホームルーターの高速通信の利用には、auの5G対応エリアやドコモの5G対応エリア内でホームルーター端末を使用する必要があるが、5Gエリアが急速拡大中の都市エリアなら、ホームルーターを使って5Gの高速インターネット通信を利用できそうだ。
いずれにせよ通信速度を重視するユーザーで、自宅で快適にインターネットを利用したい方には、従来のホームルーター機種の契約より新発売の5G対応ホームルーターの契約をおすすめしたい。
光回線と比較して5G対応のホームルーターはおすすめか?
通信速度が高速化したとは言え、フレッツ光など光回線のインターネット接続サービスと比較しても5G対応のホームルーターはおすすめだろうか?従来のホームルーターと比較して通信速度は高速化したとは言え、無線のモバイル回線を使ったサービスだけに、有線・固定回線の光回線と比較した場合の通信の安定性などは気になるところだ。
一方、もともと光回線サービスと比較してホームルーター人気が上昇していた理由には以下の3点がある。
光回線と比較して通信速度がやや遅い点、電波受信や通信の安定性の面がホームルーターのデメリットだったが、少なくとも通信速度の遅さは5G対応ホームルーターで解消される。一般的な光回線は下り最大速度1Gbpsのサービスで、本稿で紹介する5Gホームルーターの通信速度スペックは下り最大速度2Gbps以上だからだ。
であれば、特に一人暮らしで利用する方には工事不要や引越し時も便利などのホームルーターのメリットが光回線を上回ることも十分に考えられる。
光回線なのに通信速度が遅い…という場合も5Gホームルーターへの乗り換えがおすすめ
5G対応ホームルーターは今後、自宅のインターネット回線契約を検討する方にもおすすめだが、現在、光回線のインターネット接続サービスを契約中で通信速度が遅いと悩んでいる方にもおすすめだ。
一般的な光回線サービスは下り最大速度1Gbpsを謳う一方、マンション等の集合住宅の場合は回線混雑などで実際の通信速度が大きく低下する場合もある。通信の安定性や高速な通信速度が固定回線のメリットにもかかわらず、通信速度が遅いと感じるユーザーも実際には多いのだ。そのような方にも5Gのホームルーターは検討する価値のある製品と言えるだそう。
WiMAX・ドコモの5Gホームルーターのエリア・速度・料金比較
現時点でホームルーターとして人気のSoftBank Airは5G回線に対応しておらず、5GホームルーターのおすすめはWiMAXのSpeed Wi-Fi HOME 5G L11とドコモのhome 5Gの2機種になり、どちらがおすすめかの比較が重要になる。
主な比較観点としてはホームルーターを利用可能な対応エリア・通信速度・利用料金の3点だろう。
WiMAXとドコモの5Gホームルーターで対応エリアや通信速度は大きく変わらない
まず、WiMAXのホームルーター最新機種Speed Wi-Fi HOME 5G L11はauの5G回線・4G LTE回線、WiMAX 2+回線を利用可能だが、重要なのは高速通信を利用可能な5G対応エリアの広さ。一方、auもドコモも現時点では5G対応エリアは首都圏の一部エリアなどに限られ、現在どちらも急速拡大中という状況だ。
もちろん、現時点でauのドコモの5G対応エリアを比較して、広い・狭いを議論することも可能だが、急速に対応エリアが拡がっていることを考えると現時点でのエリアを比較しても無意味だろう。
また速度についても同様で、下り最大速度4.2Gbpsのドコモ・home 5Gと比較してWiMAXのSpeed Wi-Fi HOME 5G L11は下り最大速度2.7Gbpsとやや遅いように見えるが、これらの通信速度はすべて理論値であり、実際に利用する際の通信速度には大きな差が出ないことも想定される。
つまり、WiMAXとドコモの5Gホームルーターの比較で最も重要なのは料金だろう。
WiMAXとドコモの5Gホームルーターの月額料金は同程度、重要なのはキャンペーンと機種価格
WiMAXとドコモ、5Gホームルーターの契約でどちらがおすすめかを判断する上で重要なのが料金比較。各ホームルーターの月額利用料金や3年間利用する場合の総額費用は以下の表の通りだ。
サービス | WiMAX (Broad WiMAXの場合) |
ドコモ |
---|---|---|
5G対応ホームルーターの月額利用料金(税込) | 4,763円~ | 4,950円 |
3年利用の場合の実質総額費用 | 176,131円(端末無料など各種キャンペーン含む) | 186,450円(機種購入代金が別途必要) |
実質月額費用 | 4,760円 | ?円 |
WiMAXのホームルーターの場合、auショップやUQ WiMAXなど複数のプロバイダで契約できるが、契約プロバイダにより月額料金や利用可能なキャンペーン内容が違うため、料金の安いBroad WiMAXの場合の料金で比較した。
上記の通り、定価の月額利用料金はWiMAXとドコモを比較して変わらない一方、ドコモの5Gホームルーターは機種購入価格により実質負担費用が大きく変わる点に注意が必要だ。
またWiMAXの場合もBroad WiMAXは比較的安い月額料金で、5Gホームルーター・Speed Wi-Fi HOME 5G L11が新規契約時に価格無料で提供されるため安い費用だが、その他のプロバイダ契約では費用が高い場合もある点に注意が必要だ。
本稿執筆時点(2021年6月)ではドコモのhome 5Gの販売価格が明らかでないが、価格によってはWiMAXの5GホームルーターをBroad WiMAXで契約する方がおすすめになりそうだ。
ドコモのスマホを契約中であればセット割引も利用でき、おすすめ
一方、ドコモのスマホを契約中で、自宅のインターネット回線としてホームルーターを契約したい場合はhome 5Gがおすすめかもしれない。スマホの料金が最大毎月1,100円割引となるセット利用割引を利用できるからだ。
いずれにせよ、ドコモのhome 5Gの販売価格が公表された段階で、WiMAXで利用可能なキャンペーンの最新情報と併せて料金の再比較がおすすめだ。
参考)
WiMAXのホームルーターSpeed Wi-Fi HOME 5G L11レビュー
5G対応ポケットWiFiのおすすめ機種はどれ?~エリアや速度・料金の比較から
2020年の5Gサービスの開始に伴い、携帯・スマホを5G対応端末に切り替える方も増える中、ポケットWiFi・モバイルWiFiサービスにも5G化の波が来ている。ドコモの5Gモバイルルーターが2020年6月に発売され、WiMAXでも5G対応ルーターが2021年4月から販売開始された。また5G対応したホームルーターなども今後発売される見込みだ。
現時点では5G対応エリアは首都圏などのごく一部の地域が対象だが、多くのポケットWiFi・モバイルWiFiサービスが2年や3年の長期契約であることを考えると、これから新規に契約される方の多くは5G対応のルーター端末を契約するべきか、頭を悩ませるところだろう。
そこで本稿では、5G対応ポケットWiFiの現状を紹介すると同時に、ドコモやソフトバンク、au(WiMAX)から発売されているルーター機種の中でどれがおすすめかを、対応エリアや速度・料金などの各観点の比較から解説したい。
参考)
5G対応ポケットWiFi・モバイルWiFiと従来機種の比較で違いは何?
2021年に入り、続々と発売が開始された5G対応のポケットWiFiやモバイルWiFiのルーター。特にこれまでWiMAX回線や4G LTE回線のポケットWiFiを利用中でその利便性を知る方の場合は、5G対応機種への変更や乗り換えを検討中の方も多そうだ。
また格安SIM・スマホサービスも充実する中、スマホを格安SIMで運用し、インターネット用に別途ポケットWiFiを契約、2台持ちにして、月額料金を節約しながら自宅でも外出先でも快適な快適なインターネット環境を手に入れたいと考える方も多そうだ。
いずれも従来のポケットWiFi・モバイルWiFi機種と比較して、5G対応機種は何が違うのか?よく耳にする「圧倒的に高速化した通信速度」以外にも、対応エリアや料金プランの違いもあり、まずは最初に基本を押さえておきたい。
ちなみに、本稿で比較対象とするポケットWiFi・モバイルWiFiルーターは主に以下の3機種だ。
ドコモ「Wi-Fi STATION SH-52A」
ドコモで発売中の5G対応モバイルWiFiルーター・Wi-Fi STATION SH-52Aは、ドコモの5G回線・4G LTE回線(Xi)に対応、受信時最大4.2Gbpsの圧倒的に高速な通信速度が特徴の機種。
ソフトバンク「Pocket WiFi 5G A004ZT」
ソフトバンクが2021年3月に発売したPocket WiFi 5G A004ZTは、ソフトバンクの5G回線・4G LTE回線に対応したポケットWiFiルーターで、5Gミリ波への対応が特徴の機種。
WiMAX・au「Galaxy 5G Mobile Wi-Fi」
5G対応モバイルWiFiルーターのGalaxy 5G Mobile Wi-Fiは、UQ WiMAXなどのWiMAXプロバイダやauなどで契約可能な機種で、auの5G・4G LTE回線のほか、WiMAX 2+回線にも対応、広いエリアで高速通信を利用可能な機種。
5G回線に対応したポケットWiFi・モバイルWiFiの各機種で速度スペックや仕様、特徴に違いはあるものの、従来の4G LTE回線やWiMAX 2+回線に対応したポケットWiFiと比較して主な違いや「通信速度」「対応エリア」「料金プラン」の3点だ。以下でそれぞれ詳しく解説したい。
従来機種と比較して5G対応ポケットWiFi・モバイルWiFiは通信速度が高速化
従来のポケットWiFi・モバイルWiFiと比較して5G対応機種の最大の特徴は高速化した通信速度だろう。ドコモやソフトバンク、auの4G LTE回線を利用するポケットWiFiは数多くあるものの、通信速度は下り最大150Mbpsなどの機種が主流だ。
比較して5G対応ポケットWiFiの下り最大速度は1Gbps(1,000Mbps)以上と、数倍~約20倍に高速化した速度スペックが5G対応機種のメリット。
以下、ドコモ・ソフトバンク・au(WiMAX)の5G対応機種と従来機種の通信速度スペックの違いを比較した表を見れば、その違いは一目瞭然である。
キャリア | ドコモ | ソフトバンク | au・WiMAX |
---|---|---|---|
5G対応ポケットWiFi・モバイルWiFi機種 | Wi-Fi STATION SH-52A | Pocket WiFi 5G A004ZT | Galaxy 5G Mobile Wi-Fi |
下り最大速度 | 4.2Gbps(4,200Mbps) | 3.0Gbps(3,000Mbps) | 2.2Gbps(2,200Mbps) |
参考)従来機種の場合 | Wi-Fi STATION SH-05L | Pocket WiFi 802ZT | WX06(NEC製) |
下り最大速度 | 988Mbps | 838Mbps | 440Mbps |
ドコモ・ソフトバンク・auなど各キャリアの5G対応エリアは限定的
従来のポケットWiFi・モバイルWiFiと比較して高速な通信速度が5G対応機種の特徴・メリットである一方、通信速度が高速なのはインターネット通信で5G回線に接続・利用できる場合が前提で、5G回線に対応エリアしたエリアがまだ狭い点に注意が必要だ。
各5G対応ポケットWiFi・モバイルWiFiは4G LTE回線などにも対応可能なため、「5Gに接続できない=インターネットを利用できない」ではないが、5G回線に接続できなければ従来のポケットWiFi・モバイルWiFiと通信速度は大きな違いを実感しづらいだろう。
ドコモ・ソフトバンク・auなど各キャリアが5G対応エリアの拡大を推進中だが、すでに10年近く運用される4G・LTEと比較して基地局数は圧倒的に少なく、対応エリアは限定的。5Gエリアが急速に拡がる都市部は良いが、地方でポケットWiFi・モバイルWiFiを利用する場合は今後の5G対応エリアの拡大予定に注意が必要だ。
5G対応のポケットWiFiルーターと従来機種では料金プランの違いも
5G回線に接続できなければ従来機種と速度が大きく変わらない可能性もある一方、5G対応のポケットWiFi・モバイルWiFiを利用するには専用の料金プランが必要で、従来の料金プランと比較してやや月額料金が値上がりした点も違いの1つ。
この点がユーザーを悩ましくさせる部分で、先行投資的な意味も含めて5Gの料金プランを契約するか、月額料金の安い従来型のポケットWiFi・モバイルWiFiルーターを利用するかで分かれるところだろう。
ドコモ・ソフトバンク・auなど各キャリアのポケットWiFi・モバイルWiFiを利用するにあたり、必要な5G対応料金プランや従来の料金プランとの比較は以下の表の通りだ。
キャリア | ドコモ | ソフトバンク | au・WiMAX |
---|---|---|---|
5G対応料金プラン | 5Gギガホ プレミア(月間通信量無制限) | データ通信専用50GBプラン | ギガ放題プラス(月間通信量無制限) |
月額料金(税込) | 7,315円 | 5,280円 | 4,818円 |
参考)従来機種を利用する場合の料金プラン | ギガホ プレミア(月間通信量60GB制限) | データ通信専用50GBプラン | ギガ放題プラン(月間通信量無制限) |
月額料金(税込) | 7,205円 | 5,280円 | 4,268円 |
やや月額料金の値上がりはあるものの、今後の5Gの普及を考えれば特に東京・大阪などの都市エリアで利用予定の場合、高速な通信速度が特徴の5G対応ポケットWiFi・モバイルWiFi機種を選ぶのがおすすめだろう。
それではどのポケットWiFi・モバイルWiFi機種を契約するのが良いのか、以下では本稿で取り上げた3機種を中心に、おすすめ機種を解説する。
5G対応のポケットWiFi・モバイルWiFiはどれがおすすめ機種か?
ドコモ・ソフトバンク・au(WiMAX)の各キャリアが5G回線に対応したポケットWiFi・モバイルWiFiルーターを販売中だが、おすすめ機種はどれだろうか?以下、エリアや通信速度スペック、料金の観点で比較したい。
5G対応エリアは各社拡大中、速度スペックの比較でも大きな違いはない
まずドコモ・ソフトバンク・au(WiMAX)で5G対応エリアの拡大状況を比較すると各社で多少の違いはある一方、東京・大阪など都市部から5G対応エリアの拡大が開始されている点は共通だ。現時点で「ドコモ5Gは繋がるがソフトバンク5Gは繋がらない」などの違いがあっても、早々に解消されそうな勢いで各社が5Gエリアを拡大している。
5G、全国普及は数年後 携帯各社、エリア拡大急ぐ:時事ドットコム
また、本稿で紹介した5GポケットWiFi・モバイルWiFiの各機種で速度スペックの違いはあるものの、実際に使用する際の速度(実測速度)では大きな違いはないものと考えられる。ルーター機種の細かなスペックの違いを気にするより、いかに5G対応エリアで通信を利用するかに注力したほうが、5Gルーターの価値を感じやすいだろう。
ユーザーの増加に伴い、通信速度低下の懸念もある点に注意が必要
なお、速度スペック上は下り最大速度2Gbps以上などかなり高速に見える5G対応のポケットWiFiやモバイルWiFiルーターだが、将来的にはユーザー数の増加に伴って5Gの実効速度が低下する懸念もある点には注意が必要だ。
ドコモでも、5Gが4G・LTEと同程度に普及した場合の速度低下を想定している。(出典:https://www.nttdocomo.co.jp/area/5g/)
5G最大通信速度からの推定低減率
受信時:10%~19%/送信時:20%~40%受信最大4.1Gbps、送信最大480Mbpsの場合の推定通信速度
受信時:410Mbps~779Mbps/送信時:96Mbps~192Mbps
もちろん、それでも4G LTEとの比較では5Gの通信速度は高速であり、通信速度重視のユーザーほど5GポケットWiFi・モバイルWiFiルーターへの乗り換えはおすすめだろう。
一方、エリアは急速に拡大中で、ユーザー数により実効速度は変動するからこそ、ドコモ・ソフトバンク・au(WiMAX)が発売中の5GポケットWiFiルーターやモバイルWiFiルーターで現時点の対応エリアの広い・狭いや、各機種のカタログ上の通信速度スペックの比較にはあまり意味がないとも言える。
重要なのは次に紹介する各キャリアの料金、5GポケットWiFi・モバイルWiFiにかかる費用の比較だろう。
料金比較で安いのはドコモ・ソフトバンクよりもau(WiMAX)
エリア・通信速度に大きな違いがないとすれば、重要なのは料金比較。ドコモ・ソフトバンク・au(WiMAX)で5GポケットWiFi・モバイルWiFiルーターの端末本体の価格・月額料金も含めた総額費用は大きく異なる。
各社の5GポケットWiFi・モバイルWiFiの契約にかかる費用の比較は以下の通りだ。
キャリア | ドコモ | ソフトバンク | au・WiMAX |
---|---|---|---|
5G対応ポケットWiFi・モバイルWiFi機種 | Wi-Fi STATION SH-52A | Pocket WiFi 5G A004ZT | Galaxy 5G Mobile Wi-Fi |
ルーター端末本体の価格(税込) | 68,904円 | 69,840円 | 無料(定価21,780円) |
参考)3年間利用する場合の総額費用 | 339,559円 | 265,200円 | 176,131円(Broad WiMAXで契約の場合) |
まず言えることはドコモ・ソフトバンクは5GポケットWiFi・モバイルWiFiルーターの端末価格が有料で、月額費用も含めた3年利用にかかる総額費用が高い。
一方、au・WiMAXの5Gルーターは料金の安いプロバイダを選んで契約すれば、費用を大きく節約できる点が特徴だ。例えば、au・WiMAXの5Gルーターもauショップで購入・契約すると高い費用になるが、WiMAXプロバイダ・Broad WiMAXで5G対応モバイルWiFiルーター・Galaxy 5G Mobile Wi-Fiを契約すると端末価格がキャンペーンで無料の上、月額料金も5,000円以下と安いため総額費用も安く利用できる。
このように料金比較では、ドコモ・ソフトバンクのポケットWiFiよりも、auの5G回線・4G LTE回線とWiMAX 2+回線に対応したモバイルWiFiルーターがお得であり、現時点でのおすすめは価格の安いWiMAXプロバイダを利用して契約することだろう。
参考)
WiMAXの5GルーターGalaxy 5G mobile Wi-Fi徹底レビュー
自宅は光回線なのにWiFiが遅い…そんな時どうする?
テレワークの増加などの影響で、世の中的にインターネットのトラフィック総量が増加しているようだ。特に、ZOOMなどのテレビ会議が増えたり、会社のPCとのリモートデスクトップ接続など、インターネット通信量が多くなる使い方も一因だろう。
そのような中、自宅でフレッツ光やauひかりなどの固定回線を契約中にもかかわらず、家の中のWiFiが遅い、インターネット速度が遅くてテレワーク中の仕事が捗らない…などの口コミも多い印象だ。
世の中的にインターネットが混雑しているから仕方ないと諦めるべきか?自宅のWiFiインターネットが遅い時、できる対処方法には何があるか?このページでまとめて解説・紹介したい。
参考)
自宅は光回線なのにWiFiが遅い…原因には何が考えられるか
「自宅用のインターネットに光回線を契約、普段は高速で不満がないのに、なぜか最近WiFiが遅い気がする…」
社会的にテレワークや在宅勤務が増える中、インターネットのトラフィック総量が増え、自宅のインターネット速度に不満を感じる方も増えているようだ。特にフレッツ光やauひかりなど光回線のインターネット接続サービスを契約、以前は高速インターネットを利用できたのに…という方でも通信速度に悩む口コミが増えている。
そして、これは光回線契約者だけの話ではない。自宅用のインターネットに据え置き型のホームWiFiルーターを利用中の方や、外出先でも使えるポケットWiFiルーターの利用者にも、「最近、WiFiインターネットが遅い」と感じる方が少なくないようだ。
世の中的にインターネットが混んでいるから仕方ない、と諦めるべきだろうか?いや、場合によってはWiFiルーターの設定変更などで通信速度を改善・高速化できる場合もある。
まずは自宅のWiFiインターネットが遅い原因を考えてみよう。原因は、以下の2つのいずれかに分けて考えられる。
このどちらが原因でインターネットが遅いかは、簡単に切り分け可能だ。ノートパソコンなどLANケーブル接続が可能な機器と使用中のWiFiルーターを有線接続すれば良い。WiFiではなく有線接続でインターネット通信を行って、
と切り分けできる。自宅のWiFiが遅いと感じる場合、まずは上記の切り分けが対策の第一歩目におすすめだ。
1.通信回線が遅いから、WiFiインターネットが遅い
もしWiFiルーターと直接LANケーブルで有線接続してもインターネット速度が遅い場合、通信回線そのものが遅いと判断できるだろう。プロバイダの公式サイトなどを確認、通信障害等が発生していれば一時的な問題と切り分けできるが、障害等がない場合は、通信回線契約の変更(回線容量や速度を1つ上のプランに変える、または別サービスへの切り替え)や、回線の追加契約(固定回線に加えてホームルーター・ポケットWiFiを追加契約するなど)の検討がおすすめだ。
特に、マンションなど集合住宅の場合は、光回線など固定回線のインターネット通信サービスでも回線が共有されている場合もあり、在宅勤務者が増えるほど回線が混み合って遅くなることも予想される。この場合、追加で固定回線の契約が難しければ、端末さえあればインターネットを利用可能なホームWiFiルーターやポケットWiFiの追加契約もおすすめだ。場所によっては、遅い固定回線よりも通信速度が速い可能性もあるからだ。
2.自宅内の無線通信が遅いから、WiFiインターネットが遅い
もしWiFiルーターと直接LANケーブルで有線接続した場合はインターネット速度が十分に高速な場合、自宅内の無線WiFi通信に問題があると切り分けられるだろう。自宅のインターネット回線は高速なのに、WiFiルーターを経由した無線接続だけ遅い場合、原因には何が考えられるだろうか?
遅い原因として、主に以下の3つをまず確認すべきだろう。
2-1.自宅内のWiFiルーターの設置場所が悪い
光回線を使っているにもかかわらず自宅のWiFiインターネットが遅い場合、まず変更するべきがWiFiルーターの設置場所。WiFiルーターはできるだけ周囲に電波を遮るものがない状態が望ましく、WiFiルーターの周囲にあるものを移動させたり、高い位置に移動することがポイントだ。
2-2.WiFi接続の周波数に問題がある
WiFiルーターが発する電波は、2.4GHzと5GHzの2つの周波数を選べることが一般的だ。例えば、2.4GHzのWiFi電波は自宅内の広い範囲で受信しやすいのがメリットだが、他の電子機器が発する電波と干渉することもあり、この電波干渉が生じるとインターネット通信が遅い速度になる場合がある。この場合は、WiFiルーターの設定で周波数を5GHzに変更、できるだけWiFiルーターに近い場所でインターネット通信を試してみるのがおすすめだ。
2-3.WiFiルーターの性能劣化・機種が古い
また自宅で使用中のWiFiルーターの故障や性能劣化なども遅い速度の原因に考えられる。古い機種のWiFiルーターを使用している場合は、新しい製品に買い換えることで速度が大きく改善することも考えられる。
遅い速度が改善しない場合は通信回線契約の追加や変更もおすすめ
いろいろ試しても自宅内のインターネット速度が遅いままで改善しない場合は、新たな通信回線サービスを契約したり、既存の契約を見直すこともおすすめだ。もし現在、光回線のサービスを自宅で契約中で、現在よりも通信速度が高速なプランがある場合はプラン変更を検討したり、あるいは回線工事が難しい場合は、ホームWiFiルーターやポケットWiFiの追加契約もおすすめだ。
自宅用のWiFiインターネットにホームルーターの利用も増えている
自宅用のインターネット手段として最も高速で安定的に利用できるのは、フレッツ光などの光回線・固定回線のサービスだろう。一方、回線工事が必要で、月額料金がやや高いなどのデメリットもある。
こうした中、工事の難しい賃貸住宅に住んでいる方や、少しでも通信費用を節約したい方に人気なのがソフトバンクのSoftbank AirやWiMAXのホームルーターだ。実際、自宅用のWiFiに光回線ではなく、ホームWiFiルーターを導入して十分な速度でインターネットを利用できている人も多い。
固定回線と比較してホームWiFiルーターのメリットが、回線工事が不要で、端末が届き次第、すぐに自宅でインターネット利用を開始できる点だ。導入までの期間も短く、引っ越しがあっても持ち運べる点が魅力で、一人暮らしの単身者や引っ越しの多い世帯に人気だ。
自宅が、ソフトバンクのLTE回線やWiMAX回線の電波を受信できるエリアであることが必要条件で、また固定回線と比較するとやや速度が遅い、通信が不安定な点がデメリットであるが、その分だけ安い月額料金で利用できる点も利点。特にWiMAXのホームルーターは2週間、無料でお試しレンタルも可能なため、光回線を契約中でも一度、速度がどの程度か試してみるのがおすすめだ。
使えるようであれば光回線と併用したり、あるいは自宅の光回線を解約してホームWiFiルーターに一本化できれば、インターネット費用の大幅な節約にも繋がるだろう。
クラウドSIMとは~無制限ポケットWiFiの仕組み
2019年よりポケットWiFiサービスの中で突如現れた「クラウドSIM」。ソフトバンク・ドコモ・auの3キャリアの回線ネットワークすべてに対応、かつ日本国内だけでなく海外でも使えるポケットWiFiとして人気が急上昇した。その代表的なサービスがどんなときもWiFiや限界突破WiFiであり、積極的な広告宣伝により、一気に認知を獲得した。
一方で、これらのクラウドSIMのポケットWiFiでは「通信容量完全無制限」を謳いながらも、2020年に入り「通信速度が遅い」「電波が繋がらない」などの問題が頻発。一部サービスでは新規契約の停止に追い込まれている。
そもそもクラウドSIMとは何で、どんなときもWiFiや限界突破WiFiなどの無制限ポケットWiFiはどのような仕組みで実現されているのか?本稿で詳しく解説したい。
参考)
クラウドSIMとはどんな技術なのか?
通常、スマホ端末やポケットWiFiのルーター端末にはSIMカードが挿入され、このSIMカードに記録された契約情報をもとに、データ通信が行える仕組みになっている。このSIMカードを仮想化し、クラウドサーバ側で管理する仕組みがクラウドSIMだ。
このクラウドSIM技術は、uCloudlinkという会社が開発した仕組みで、uCloudlinkが提供するサーバ側でSIMカード情報を管理する仕組みやクラウドSIMに対応した端末を利用して、どんなときもWiFiや限界突破WiFiなどのポケットWiFiサービスは実現されている。
ポケットWiFi各社は、ソフトバンク・ドコモ・auなどの各キャリアからSIMカードを購入し、それをサーバ側に登録、ユーザーはクラウドSIMに対応したポケットWiFiルーター端末を利用、データ通信の度にサーバ側のSIMカード情報を利用、インターネット通信を実現している。
3キャリアの回線を利用可能で、広いエリアで利用可能なポケットWiFi
このようにSIMカードが仮想化されており、またサーバ側にはソフトバンク・ドコモ・auの3キャリアのSIMカード情報が登録・管理されているため、ポケットWiFiユーザーはその時々の通信エリアの状況に応じたSIMカードを利用できる点がクラウドSIMのポケットWiFiの強みだ。
例えば、ソフトバンクやauの圏外エリアの場合、ユーザーのポケットWiFiルーター端末にはドコモのSIMカード情報が自動的にダウンロードされ、ドコモの回線ネットワークを利用したデータ通信が可能になる。またドコモ回線の圏外エリアであれば、ソフトバンクのSIMカード情報がダウンロードされるなど、広いエリアで柔軟な対応が可能だ。
従来型のポケットWiFiの場合(WiMAXなども含む)、ソフトバンク回線利用、ドコモ回線利用など、特定のキャリアのSIMカードを利用するため、そのキャアリアの対応エリア内でのみ、ポケットWiFiルーターでのインターネット通信が可能だ。その店で、3キャリアの回線すべてへの対応は大きなメリットだ。
クラウドSIMにより、ポケットWiFiとして通信容量無制限まで実現
さらに、どんなときもWiFiや限界突破WiFiはクラウドSIMの仕組みを使用し、月間通信容量無制限という形でサービス提供を開始した。これはサーバー側にあるSIMカードは月間通信容量の制限があるものの、それを大量に用意し、またユーザー間で共有することにより、擬似的に通信容量無制限を実現するような形だったようだ。
例えば、クラウドサーバー側に月間100GBのSIMカードを100枚用意し、それを100名のユーザー向けのポケットWiFiサービスで使用するとする。理論的に通信容量は有限だが、通信量の多いユーザーや少ないユーザーが実際にはおり、ユーザー全員が希望する容量の通信を実現できれば「無制限」と言える訳だ。
ユーザー数や通信容量の拡大に応じて、SIMカードの調達が必要
一方で、ポケットWiFi側からするとユーザーにクラウドSIMの制限を悟られないためには、ユーザー数の増加や通信容量の拡大に応じて、適切なSIMカードの調達が必要になる。このSIMカードの調達は各ポケットWiFiサービスが担っているが、ユーザー数の増加に対してSIMカードの調達が間に合わなければ、クラウドSIMとは言えインターネットに接続できないユーザーや速度が制限されるユーザーが生まれることになる。これがクラウドSIMのポケットWiFiの仕組みのようだ。
問題の発生したクラウドSIMのポケットWiFi
上記の通り、クラウドSIM技術を採用したものの、ユーザー数やユーザーによる通信量の増加にあわせて適切なSIMカードをキャリアから調達できなかったことなどにより、2020年3月頃から各ポケットWiFiサービスで通信障害や速度低下などの問題が頻発した。
以下、代表的な事例をいくつか紹介する。
どんなときもWiFiで発生した通信障害
クラウドSIMを採用した無制限ポケットWiFiとして代表的などんなときもWiFiでは、3月に大規模な通信障害が発生した。この原因についてどんなときもWiFiの公式サイトでは以下のような説明がされている。
※通信障害の原因について
本日、弊社が回線提供を受けている、パートナー会社より下記のような回答がございました。
①一部のキャリアからのSIMカードの提供がストップしており、SIMの増強に遅延が生じている。
②SIMカードを動かす為の設備の製造および発送が停止、遅延している。出典:https://support.donnatokimo-wifi.jp/news/news-detail.php?news_id=20200320_2
実際に多くのどんなときもWiFiユーザーに通信障害に伴う速度低下影響などがあったことが、Twitterでの口コミを見ても明らかです。
3月ぼろぼろ
— 住友 清貴 (@kiyo_0405) April 2, 2020
4月入って全くダメ
今日、1番良くてこれです。
ぼくは、かわりたくないし、このままどんなときもWi-Fiで良いのですけど…
元通りに戻る事は可能ですか? pic.twitter.com/Ru6GW0n5uU
どんなときもWiFiのみで生活するつもりだったが、3月の通信障害によりキャリアのデータを購入&他のWiFiを契約せざるを得ず。
— ぬーん (@____noodle_love) May 5, 2020
どんなときもWiFiを契約したおかげで、無駄な出費が増えました。
新規契約の受付停止・新たな制限を導入した限界突破WiFi
限界突破WiFiでも、同様の速度低下などの問題が2020年3月に入り発生。この問題を受け、限界突破WiFiでは無制限のポケットWiFiではなく、下記のような制限のあるサービスで継続提供している。ちなみに、新規の契約申し込みは停止中だ(本稿執筆の2020年5月時点)。
月間のデータ通信量に上限はございませんが、
1日5GBまで高速でご利用頂けます。
(ベストエフォート ダウンロード150Mbpsアップロード50Mbps)
5GBを超えた場合、おおよそ、以下のスピードに変更となります。
下り4.0Mbps / 上り 1.0Mbps
また、1日10GBを超えた通信を行う場合は低速となり128kbpsのスピードとなります。
※通信量は毎日24:00にリセットされます。
出典:https://xmobile.ne.jp/news/1892/
上記以外のクラウドSIMを採用したポケットWiFiでは、どんなときもWiFiや限界突破WiFiと同様、新規の申し込み受付を停止したサービスがある一方で、現在も完全無制限サービスならびに新規契約の受付を継続中のサービスもある。
ただし、クラウドSIMの仕組みやどんなときもWiFiで発生した通信障害の原因を踏まえると、現在継続中のサービスも同様のリスクを孕んでいると考えるべきだろう。
月間通信容量も3日間の通信量制限も無い「完全無制限」のポケットWiFiというのは幻想だったのかも知れない。
参考)
ホームWiFiルーター・モバレコAirの落とし穴は?ソフトバンクAirとの違いを解説
テレワークの増加に伴い、自宅インターネット用のホームWiFiルーターの需要も増えているようだ。このホームWiFiルーターで筆者が最近注目するのがモバレコAirというサービス。人気のホームWiFiルーターであるソフトバンクAirと全く同じ端末を安い料金で利用できるというのがおすすめの理由だ。
とは言え、なぜソフトバンクAirと同じ端末を安く利用できるのか、モバレコAirに何か落とし穴があるのではないか、モバレコAirとソフトバンクAirの違いを徹底的に解説したい。
参考)
モバレコAirとはそもそもどんなサービスか?ソフトバンクAirの違いは?
モバレコAirとは、ソフトバンクと提携した株式会社グッドラックが提供するホームWiFiルーターサービスで、広いエリアで繋がりやすいSoftbank回線を利用できるWiFiインターネットサービスだ。このモバレコAirで利用するのは、ソフトバンクAirと同じ端末・Airターミナル。使用する回線も端末も同じ、つまり対応エリアや通信速度も同じとなるため、ソフトバンクAirとモバレコAirの違いが分かりにくいと感じる消費者も多そうだ。
実際、下記のような点はモバレコAirでもソフトバンクAirでも同じであり、両方に共通のメリットやデメリットである。
回線工事不要ですぐにインターネットを使える~モバレコ・ソフトバンクAirなどホームWiFiルーターで共通のメリット
まずモバレコAirとソフトバンクAirの共通点で違いが無いのは、どちらも通信回線の開通工事が不要で、端末の到着次第ですぐにインターネットを使えるホームWiFiルーターである点だ。一般的な固定回線のインターネット通信サービス(フレッツ光など)の場合は、回線開通工事やその立ち会い、プロバイダ契約などが必要で、実際にインターネットを利用できるようになるまでにある程度時間がかかる。
これに対して、モバレコAirの場合はWEB申し込み後、最短3日で端末が届き、コンセントに電源を挿すだけでインターネット通信を利用できるようになる、早さや手軽さが魅力のサービスだ。
光回線と比較してホームWiFiルーターは月額利用料金が安い
またフレッツ光などの固定・光回線のインターネットサービスと比較して、モバレコAirやソフトバンクAirなどホームWiFiルーターのメリットが安い月額利用料金だ。一般的な光回線サービスの場合、月額利用料金が5,000円以上であるのに対して、ソフトバンクAirであれば月額4,000円台、モバレコAirであれば月額3,000円台で利用できる。
前述の回線工事不要も含め、特に引っ越しの多い方や学生・社会人の単身世帯で人気なのがこのホームWiFiルーターだ。
モバレコAirもソフトバンクAirも同じ下り最大速度962Mbps対応のAirターミナル端末を使用
モバレコAirを契約すると使用できるのが、上記のAirターミナル4と呼ばれる端末で、これはソフトバンクAirを契約する場合に使用するのと全く同じ端末だ。この端末はSoftbank通信回線を利用する端末であり、下り最大速度962Mbps対応の高速ホームWiFiルーター。モバレコAirでもソフトバンクAirでも、全国で繋がりやすいSoftbank回線の対応エリアで、高速インターネット通信を利用できる点は共通のメリットだ。
モバレコAirとソフトバンクAirではデメリットも共通
上記のメリットや魅力はモバレコAirとソフトバンクAirで共通しており、違いはない。またモバレコAirとソフトバンクAirには共通するデメリットもある。例えば、どちらも契約時の住所以外ではホームWiFiルーターを利用できない。引っ越しなどで住所が変わる際は必ず変更手続きが必要だ。
また、どちらのサービスも通信量完全無制限のサービスを謳っているものの、口コミなどを確認すると夜間など混雑しやすい時間帯には速度制限がかかることもあるようだ。この点は、完全無制限の光回線と比較して、モバレコAirやソフトバンクAirのデメリットになるだろう。
とは言え、手軽に利用できる自宅用のホームWiFiルーターとしてソフトバンクAirを契約する人は増えており、人気のサービスだ。そして、筆者が今注目するモバレコAirでも、ソフトバンクAirと全く同じ通信サービスを利用できる。そして両者の最大の違いが次に紹介する料金だ。
モバレコAirとソフトバンクAirの最大の違いは料金
モバレコAirとソフトバンクAirの違いがどこにあるのか?その答えは「料金」。2つのサービスの料金の違いは上記の表の通りだが、モバレコAirの場合はソフトバンクAirに対して、
- 最初の2ヶ月は1ヶ月あたり約3,000円安く利用できる
- 初年度、残りの10ヶ月は月額約1,500円安く利用できる
ため、初年度だけで2万円以上の費用が安いのがポイントだ。通信サービスの内容としては全く同じ2つのサービスだが、恐らくモバレコAirの提供会社であるグッドラックがギリギリまで値下げをして提供しているということなのだろう。人件費や店舗維持費の高いソフトバンク本体と比較して安い料金でサービスを提供できるのは頷ける。
またキャッシュバックキャンペーンを利用、公式サイトよりもさらにモバレコAirを安く契約できるサイトもあるようだ。
モバレコAirの契約は公式サイトにないキャッシュバックキャンペーンの利用がおすすめ
上記の料金比較から、もはやSoftbank本体でソフトバンクAirを契約する必要はなく、安い料金で利用したいのであればモバレコAirの利用がおすすめだ。そしてさらにおすすめなのが、モバレコAir公式サイトにはない、限定サイトだけのキャッシュバックキャンペーンの利用だ。
モバレコAirと提携するいくつかのWEBサイトでは、現金28,000円のキャッシュバックキャンペーンを実施している。つまり、これらのサイトを経由してモバレコAirを契約すると、ソフトバンクAirと比較して5万円近く安い料金でホームWiFiルーターを利用できるようになる。
キャッシュバックキャンペーンの適用にあたり特に厳しい条件なども無く、また契約開始後、翌月にはキャッシュバックを受け取れるという良心的なキャンペーンであり、利用しない手は無いだろう。下記の参考サイトなど、現金28,000円キャッシュバックキャンペーンを利用したモバレコAirの契約がおすすめだ。
以上、このページの結論は以下の3点だ。
どんなときもWiFiは本当に完全無制限のポケットWiFiサービスなのか?
「無制限」を謳うポケットWiFiは世の中に多数あるが、月間通信容量は制限なしでも実際には3日間でのデータ通信量があったりと、完全無制限のポケットWiFiは無かった。このため、実際には「無制限」では無いと知りながらも、中でも使い勝手の良いWiMAXのギガ放題プランなどが人気を集めていた。
そんな中、待望の完全無制限のポケットWiFiが2019年になって誕生した。それが本稿で紹介する「どんなときもWiFi」だ。月間通信量無制限はもちろん、3日間や当日1日のデータ容量制限もなし、完全に無制限のポケットWiFiである点が注目ポイントであり、おすすめ理由となるサービスだ。
本当に無制限で利用できるのか、また契約上のリスクやデメリットがないのか、本稿ではどんなときもWiFiのサービス内容や料金プランの詳細に迫ってみたい。
2019年サービス開始!完全無制限のポケットWiFi・どんなときもWiFi
2019年に新たに開始されたポケットWiFiサービス・どんなときもWiFi。TVCFやインターネット上の広告・宣伝で目にしたことがあるという人も多いだろう。これまでのポケットWiFiは「無制限で使い放題」と言っても実は何らかの制限のあるサービスばかりの中、よほど自信のある無制限ポケットWiFiサービスだからか、宣伝にも力を入れているようだ。
筆者には、すでにどんなときもWiFiを契約、利用している知り合いがいるが、話を聞くと本当に無制限で利用できるようだ。試しに24時間、Youtubeの動画を再生し続けても一切の通信制限が発生しなかったらしい。
筆者もいよいよ本当の無制限ポケットWiFiが誕生したのかと思い、どんなときもWiFiのサービス内容を詳しく調査してみた。以下で解説、紹介したい。
無制限かつ3日間のデータ容量制限が無い上、月額料金3,480円と安い
筆者の友人が試したように、実際に通信量の制限が無く、無制限で使い放題のポケットWiFiであることが、どんなときもWiFiの第一の魅力だ。公式サイトを確認しても、特殊なケース(異常なレベルの大容量通信)を除いては一切通信制限なしと明記されている。
他のポケットWiFiは(WiMAXのギガ放題プランも含め)、月間通信容量が無制限で使い放題と謳っていても、直前3日間での通信量は10GBまでなどのデータ容量制限があり、超過すると速度制限が発生するのが常だ。この3日間の通信量制限も無い点が、他のポケットWiFiとどんなときもWiFiを比較した際の最大の違いだ。
さらに注目は月額料金だ。どんなときもWiFiがいくら完全無制限とは言え、もし料金プランが非常に高額なら、WiMAXなど他のポケットWiFiを2回線契約するなどの方がコストパフォーマンスが良いかも知れない。
ところが、驚くべきことにどんなときもWiFiの完全無制限・料金プラン「データ放題プラン」の月額料金は3,480円。ドコモやソフトバンクのポケットWiFiの場合、月間30GBの大容量プランでも6,000円前後。それと比較して、データ容量が完全無制限にもかかわらず、わずが月額3,480円は驚異的とも言えるだろう。人気のポケットWiFiルーターであるWiMAXと同程度の月額料金であり、十分検討に値する価格だ。
クラウドSIM技術搭載!ドコモ・ソフトバンク・au回線をすべて使える
どんなときもWiFiが人気・おすすめの理由は「安い月額料金」の「完全無制限ポケットWiFi」だけに留まらない。なんと「ドコモ・ソフトバンク・au、3キャリアすべての通信回線を使えるから、他サービスと比較して利用可能エリアが圧倒的に広い」のだ。
実は、どんなときもWiFiのモバイルルーター端末にはSIMカードが無い。これは最新のクラウドSIM技術を搭載しているためだ。通常、携帯電話やスマホ、モバイルルーターなどの通信機器にはSIMカードが必須だ。どんなときもWiFiの端末の場合、SIMカードの情報がクラウドサーバー側に保存されているというのだ。
通常、SIMカードには通信回線の利用に必要な契約情報などが書き込まれているが、これがどんなときもWiFiの場合はサーバー側にあり、接続の都度、最適なSIM情報が採用される。つまり、利用エリアがドコモ回線しか接続できない場合はドコモの情報が、au回線しか繋がらない場合はauの情報が、クラウドSIM側で自動的に採用されるのだ。
どんなときもWiFiの利用エリアは、1つの通信回線しか使えない他のポケットWiFiと比較して間違いなく広い
このクラウドSIM技術が何を意味するかと言うと、どんなときもWiFiの利用可能エリアが圧倒的に広いと言うことだ。日本の中でも特に地方では未だにドコモしか電波が入らないエリアや、ソフトバンクの電波が一番強い地域などがあるだろう。
ドコモのポケットWiFi契約では当然ドコモの電波が入るエリアでしか端末を使用できないが、どんなときもWiFiの場合はその都度、最適な通信回線が自動選択される。つまり、ドコモ・ソフトバンク・auのいずれか1つでも回線電波を受信できるエリアであれば、すべてのエリアでどんなときもWiFiを利用可能になるのだ。
どんなときもWiFiのポケットWiFiルーターは海外でも利用可能
さらに上記クラウドSIM技術の恩恵として、どんなときもWiFiのポケットWiFiルーター端末は海外でも使用することが可能だ。従来のポケットWiFi端末は日本国内でのみ利用可能で、海外旅行時などに現地で利用することができない。これはSIMカードに海外現地での接続に必要な契約情報が無いからだ。
比較して、どんなときもWiFiのルーター端末はクラウドSIM。海外で使用するときは現地の通信回線の利用に必要な情報が、クラウドSIM側で自動選択されるのだ。
このように、どんなときもWiFiの魅力・利点は完全無制限に留まらず、日本国内の広いエリアで使える、さらに海外でも使えるという、これまでのサービスには無かった最強のポケットWiFIサービスなのである。
どんなときもWiFiの契約リスクやデメリット
以上はどんなときもWiFiのおすすめ理由であり、ここまでの内容であれば、WiMAXや他のポケットWiFiと比較して、非常に使い勝手の良いポケットWiFiと思える。その一方、どうしても何か裏があるのでは無いかと勘ぐってしまう。筆者が徹底的に調べ上げた上で、どんなときもWiFiの契約で注意すべきリスクやデメリットを紹介したい。
モバイルルーター端末がレンタル扱い、解約時の返却や破損時の違約金が必要
どんなときもWiFiの契約にあたり注意しておきたいのが、使用するモバイルルーター端末D1がレンタル扱いの点だ。WiMAXなど他のポケットWiFiでは新規契約・申し込み時に無料提供されることの多いルーター端末だが、どんなときもWiFiの場合はあくまで貸与というのが1つ目のデメリットだ。
レンタルである以上、注意しなければならないのがルーター端末の破損・紛失時だ。この場合、18,000円の機器損害金がかかる点がリスクであり、また解約時の返却を忘れた場合も18,000円の機器損害金が請求される可能性がある点に注意が必要だ。
通信速度が下り最大150Mbps、上り最大50Mbpsと他と比較してやや遅い
人気のポケットWiFi・WiMAXでは新規契約・申し込み時に複数のルーター端末から好みの機種を選べるのと比較して、どんなときもWiFiの場合はモバイルルーター端末D1の1機種のみ。またこのルーターD1機種の通信速度スペックは、下り最大150Mbps、上り最大50Mbps対応とやや遅い点に注意が必要だ。
高速インターネット通信がメリットであるWiMAXの最新機種W06の場合、下り最大速度867Mbps(USBケーブルによる有線接続時は下り最大1.2Gbps)、上り最大速度75Mbps対応。比較して、完全無制限ポケットWiFiとは言え、端末の通信速度を重視する場合はどんなときもWiFiかWiMAXかで悩みどころになるだろう。
どんなときもWiFiは海外でも利用可能だが、別料金がかかる上に無制限では無い
「海外利用も可能」はどんなときもWiFiの魅力であり、おすすめ理由としているが、海外での利用には別料金が必要だ。使用しなければ料金が請求されることは無いが、アジア・オセアニア・ヨーロッパ・北米の69カ国で一瞬でも接続利用すると1日あたり1,280円が、中東・南米・アフリカの37カ国で使用すると1日あたり1,880円が、それぞれ請求される。
海外WiFiルーターのレンタル料金は高くても1日1,000円を超えることは無いので、この金額はやや高額だ。その上、どんなときもWiFiの海外利用は無制限利用の対象外で、1日あたり通信容量は1GBまで、超過時には通信速度が384Kbpsまで低速化する速度制限がかかる。
この通信容量や1日あたりの料金を考えると、実はどんなときもWiFiの海外利用はメリットではなく、非常に高額でコスパの悪いサービスだ。海外旅行時に頻繁にインターネットを利用する予定であれば、海外用のポケットWiFiルーターのレンタルがおすすめだ。
どんなときもWiFiと人気ポケットWiFi・WiMAXのギガ放題プランを比較
以上のように、完全無制限・対応エリアの広いどんなときもWiFiだが、端末がレンタル扱いで機器損害金が発生するリスクや、通信速度がやや遅いポケットWiFiである点は注意が必要なデメリットだろう。また海外利用可能は、あまり利点と考えないほうが良さそうだ。
最終的にどんなときもWiFiを契約スべきかどうかを考えるにあたり、人気ポケットWiFi・WiMAXの月間通信量無制限プランであるギガ放題と比較してみたい。
どんなときもWiFiのデータ放題プランと、WiMAXギガ放題プランの料金・速度・サービス内容比較
ポケットWiFiサービス | どんなときもWiFi・データ放題プラン | WiMAX・ギガ放題プラン |
---|---|---|
月額料金 | 3,480円 | 3,411円~(Broad WiMAX契約の場合) |
月間データ通信容量上限 | 無制限 | 無制限 |
直前3日間のデータ通信容量上限 | 無制限 | 3日間で10GBまで |
利用通信回線 | ドコモ・ソフトバンク・auの各LTE回線 | WiMAX2+回線・auのLTE回線 |
通信速度 | 下り最大150Mbps・上り最大50Mbps | 下り最大867Mbps・上り最大75Mbps |
ルーター端末の種類 | モバイルルーター1機種のみ | 複数機種から選べる上、モバイルルーターだけでなく据え置き型のホームルーター端末も選択可能 |
ルーター端末の扱い | レンタル | 原則、無料提供(ただし契約プロバイダによる) |
契約期間 | 2年縛り | 原則、3年縛り |
どんなときもWiFiと比較して、WiMAXの場合は3日間で10GBの制限があり、超過すると速度制限が発生するため厳密には無制限ポケットWiFiではない点が最大の違いだろう。ただし、WiMAXの速度制限は夜間のみ、昼間は通常の通信速度で利用可能なため、昼間の利用については無制限だ。
上記の比較表を踏まえて考えると、
- WiMAXの対応エリア内での利用
- 3日間で10GBを超過するほどの大容量通信は行わない
場合は、通信速度が高速で、ルーター端末も無料提供されるWiMAXがおすすめと言えそうだ。ただし、地方など電波の繋がりにくいエリアにも出張・旅行する場合があったり、稀にでも3日間で10GBに到達するような大容量通信の可能性がある場合は、どんなときもWiFiがおすすめだろう。
現時点では、WiMAXもどんなときもWiFiも、それぞれ魅力的なポケットWiFiと筆者は考えるが、WiMAXの電波が比較的弱い地方在住の方であれば、迷わずどんなときもWiFiをおすすめしたい。
今後、利用者も増えて口コミ情報などが増えれば、さらに詳細をレビューして紹介していきたい、注目のポケットWiFIサービスだ。
ドコモの新料金プランでポケットWiFiはお得になったのか?
2019年6月1日より提供開始となったドコモ(docomo)の新料金プラン。これまで基本料金やパケットパックなどに分かれていた料金プランが、原則として2つの新料金プラン(ギガホ・ギガライト)に集約され、シンプルになった。
料金プランは分かりやすくなったものの、肝心な月額料金そのものは安くなったのだろうか?これまでドコモのポケットWiFiは非常に利用料金が高額だったため、当ブログでもWiMAXなどドコモ以外のポケットWiFiをおすすめしてきた。
そこで本稿では、新料金プランをもとにドコモでのポケットWiFi利用がお得なのかどうかを検証、ドコモユーザー、あるいはドコモ回線を利用したい方にとっておすすめのポケットWiFiはどれかを確認したい。
ドコモのポケットWiFiにも適用される新料金プラン
2019年5月22日に予約受付が開始され、6月1日から提供が開始されたドコモ(docomo)の新料金プラン、ギガホとギガライト。ドコモのスマホ・タブレットはもちろん、ポケットWiFiなどのデータ通信端末にも適用される新料金プランだ。
まずは、ドコモの新料金プランについて概要を紹介、ギガホとギガライトの違いについても解説したい。
2019年6月開始のドコモ(docomo)の新料金プラン~ギガホとギガライトの違い
2019年6月以降、ドコモ(docomo)の料金プランはギガホとギガライトの2つに集約される。この2つの大きな違いはデータ通信容量だ。
月間30GBを月額6,980円で利用できるギガホプラン
ドコモの新料金プラン・ギガホは月間通信容量30GBまで速度制限無しで利用できる、インターネット通信料が多い場合におすすめのプランだ。期間限定での割引キャンペーン等もあるものの、原則として月額6,980円となる。これは基本料金やSPモード使用料も含めた総額だ。
またギガホプランの魅力が30GBの容量超過後も、最大通信速度1Mbpsでの利用可能な点だ。以前のドコモや他社の通信サービスでは、規定容量を超過すると速度が約128Kbpsに低下する厳しい速度制限が発生したが、これがやや緩やかな速度制限になっている。1Mbpsは動画などの利用には厳しい速度制限だが、メールの送受信やWEBサイトの閲覧程度であれば可能と言える通信速度だ。
月間1~7GBを月額2,980円~利用できるギガライトプラン
比較すると、ドコモの新料金プラン・ギガライトはインターネット利用量の少ない場合におすすめのプランと言える。月額料金はインターネット通信の利用量に応じて下記の表のように変動する。
利用可能データ量 | ギガライト・月額料金 |
---|---|
~1GB | 2,980円 |
~3GB | 3,980円 |
~5GB | 4,980円 |
~7GB | 5,980円 |
ドコモの新料金プラン・ギガライトの注意点は速度制限だ。月間7GBまでは使った分だけ請求されるため安心だが、仮に月間7GB以上の通信を行うと通信速度が約128Kbpsまで低速化する速度制限がかかる。これはギガホの場合と違い、厳しい速度制限だ。
また5GB~7GBの通信量を利用するユーザーにとっては月額料金が5,980円と、ギガホと比較して割安感が少ない点もギガライトの注意点だろう。
ドコモのポケットWiFiを利用する場合の月額料金(旧プランとの比較)
上記の新料金プランでドコモのポケットWiFiを利用する場合、旧料金プランと比較してお得になったのだろうか?下記にて、ドコモの新・旧プランの料金を比較する。
データ通信量 | ドコモ・旧料金プラン | ドコモ・新料金プラン |
---|---|---|
5GBの場合 | 6,400円 ※データプラン・ベーシックパック(5GB) |
4,980円 ※ギガライトプラン(~5GB) |
20GBの場合 | 7,400円 ※データプラン・ウルトラデータLパック(20GB) |
6,980円 ※ギガホプラン(月間30GB) |
30GBの場合 | 10,000円 ※データプラン・ウルトラデータLLパック(30GB) |
6,980円 ※ギガホプラン(月間30GB) |
料金比較表の通り、特に月間データ通信利用料が5GB程度のユーザーや20~30GBのヘビーユーザーにとってはドコモのポケットWiFi料金が安くなり、お得になったように見える。ただし、これはドコモの旧プランが異様に高かったためとも言えるだろう。
他のポケットWiFiとドコモの新料金プランを比較した上でも、ドコモのポケットWiFiはお得でおすすめだろうか?以下で検証してみたい。
他のポケットWiFiとの料金比較(ドコモ VS WiMAX・Cmobile)
契約件数3,000万件を超える人気のポケットWiFiと言えばWiMAXだろう。特に月間通信容量が無制限のギガ放題プランが通信量の多いユーザーに人気のポケットWiFiだ。一方、地方などWiMAXの電波が圏外となるエリアでポケットWiFiの利用を検討する方もいるだろう。そのような方におすすめはドコモ回線を利用するポケットWiFi・Cmobileだ。
それぞれのポケットWiFiの料金とドコモ(docomo)の新料金プランを比較し、どちらがおすすめかを以下で確認していく。
ドコモとWiMAXの料金比較~どっちがおすすめのポケットWiFiか?
ポケットWiFi・WiMAXは、20社以上のプロバイダで同じサービスを契約できる。プロバイダが違っても、利用する通信回線や通信速度、対応エリアは全く同じだが、WiMAXの月額利用料金プランや利用可能なキャンペーンの種類などが契約プロバイダにより異なる。
このため、以下のドコモの新料金プランとの比較はWiMAXプロバイダの中でも料金が最安クラスのBroad WiMAXを利用する場合を前提に行った。
データ通信量 | WiMAX(Broad WiMAXの場合) | ドコモ・新料金プラン |
---|---|---|
5GBの場合 | 2,726円~ ※ライトプラン(月間7GB) |
4,980円 ※ギガライトプラン(~5GB) |
20GB以上の場合 | 3,411円~ ※ギガ放題プラン(月間通信量無制限) |
6,980円 ※ギガホプラン(月間30GB) |
比較をすると、やはりドコモのポケットWiFiは依然として高額だ。特にインターネット通信量が多い場合、月間通信量無制限で利用できるポケットWiFi・WiMAXのギガ放題プランが魅力的だろう。月額料金はドコモのギガホプランのほぼ半額だ。
もちろん家族で複数回線を契約することでドコモの料金が割引されることもあるが、ポケットWiFI単体で比較すると安いポケットWiFiはWiMAXと言えそうだ。
一方、WiMAXの電波が圏外となるエリアでは、他のポケットWiFiの検討が必要だ。
ドコモとCmobileの料金比較~どっちがおすすめのポケットWiFiか?
WiMAXの方が安いとしても、利用するエリアがWiMAXの圏外であれば他のポケットWiFiの利用を検討せざるを得ない。また日本国内にはまだ「ドコモ(docomo)しか繋がらない」エリアがあるようで、携帯電話・スマホと合わせてポケットWiFiもドコモの通信回線を利用できるものを探しているユーザーも少なくない。
そこで、ドコモの公式ポケットWiFiと比較・検討をおすすめしたいのが、ドコモのXi回線を利用するポケットWiFi・Cmobile(シーモバイル)だ。
Cmobileには月間通信量無制限プランと、インターネット利用が少ないユーザー向けの月間通信量5GB制限の2つのプランがある。このうち、月間無制限プランには3日で2GBまでの通信量制限があるため、実質無制限で利用できるのは月間最大20GBまでの点に注意が必要だ。
しかしながら、同じドコモ回線利用でありながら、下記の料金比較の通り、ドコモのギガホ料金よりも安い金額でドコモ回線のポケットWiFiを利用できる点がメリットだ。
データ通信量 | Cmobile(シーモバイル) | ドコモ・新料金プラン |
---|---|---|
5GBの場合 | 2,800円 ※Cmobileプラス Xi Ⅲ(月間5GB) |
4,980円 ※ギガライトプラン(~5GB) |
20GBの場合 | 3,600円 ※Cmobileプラス Xi 使い放題(月間通信量無制限※実質月間20GB) |
6,980円 ※ギガホプラン(月間30GB) |
Cmobileの場合、使い放題プランでも実質月間容量が最大20GBまでのため、20GB以上のインターネット通信を利用したい場合はドコモのポケットWiFiを契約せざるを得ない。一方、逆に20GB以下の容量で良い場合、ポケットWiFi・Cmobileの月額料金はドコモの新料金プランと比較しても魅力的だ。
まとめ
結論で言えば、どのポケットWiFiがおすすめかは利用エリアと使用するインターネット通信料による。
- WiMAXの圏内エリアであればWiMAXがおすすめのポケットWiFi
- WiMAXの圏外エリアであればCmobileがおすすめのポケットWiFi
- WiMAXの圏外エリアで月間20GB以上の通信を行う場合は、ドコモの新料金プラン・ギガホでのポケットWiFi契約
というのが、お得にポケットWiFiを利用するための基本的な考え方と言えそうだ。