テザリング派もモバイルWiFiルーター派に?有料オプション化の影響

auソフトバンクテザリング機能が有料オプション化!

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賛否両論あるものの、これまで無料だった携帯電話やスマホでのテザリングが有料化。当面、ドコモは無料オプションのまま継続する旨を表明しているが、auは2018年4月から、ソフトバンクは2018年6月から有料化される予定だ。

 

この流れの中で注目したいのが、これまでテザリングでのインターネット接続を活用していたユーザーのうち何割がモバイルWiFiルーターを利用し始めるのか?この数が多ければ、モバイルWiFiルーター業界的には追い風となる流れに。

 

まずはテザリングオプションの費用などをauソフトバンクの各社ごとに比較していく。

 

auテザリングオプション費用は月額500円

auの場合、テザリングを利用するには事前の申し込みが必要となり、申し込み後は月額500円のオプション費用が加算されて請求される。月間30GBまでのデータ通信が可能な大容量プラン「auフラットプラン30」の利用料金は月額6,500円となるため、これにテザリングオプション費用を含めると月額7,000円となる。このように、もともと携帯やスマホでのインターネット通信量が多く大容量プランを契約している場合、月額料金が値上がりするようにも見え、モバイルWiFiとの併用を検討するユーザーが増えていくものと思われる。

Softbankソフトバンク)のテザリングオプション費用も月額500円

Softbankソフトバンク)の場合もauと同様、月額500円のテザリング費用が発生する。利用には事前の申し込みが必要で、Softbank契約者が利用できるWEBサービス「My Softbank」などから手続きが可能だ。Softbankの場合もケータイやスマートフォンでのインターネット利用料が多い場合は、月間50GBまで利用可能な「ウルトラギガモンスター」などのプランを契約しているユーザーが多いと思われるが、ウルトラギガモンスターの月額料金9,000円に加えてテザリング費用が500円となり、合計の月額料金は9,500円となる。こちらもやや高額なイメージとなる。

Docomoの場合はもともとインターネット通信料が高額

Docomo(ドコモ)はテザリングの費用を当面は無料のママとしているが、もともとデータ通信にかかる費用がauSoftbankなどと比較するとやや高額。月間30GBまでの通信が可能な「ウルトラデータLLパック」が月額料金8,000円と、通信量の多いユーザーにとって価格面での負担が大きい。もちろんドコモのネットワークならではのエリアの広さや繋がりやすさ、通信の安定性は魅力だが、費用対効果として見合っているかどうかは個人ごとに見解が異なりそう。

モバイルWiFiは月額2,000円前後から導入が可能

一方で併用の候補となるポケットWiFiやモバイルWiFiのサービスは月額2,000円前後から契約が可能である。代表的なサービスはソフトバンク系のネットワークを利用するY!mobile(ワイモバイル)やYahoo! WiFiのほか、独自の通信回線を使用するWiMAXなどが挙げられる。各サービスの最安プランでは月額2,000円~2,500円程度のため、docomoauSoftbankの各料金プランを最安のものにすると併用しても月額5,000円~7,000円程度に収まる計算になる。

ただし、モバイルWiFiの主流は月間7GB以下の小容量プラン

注意が必要なのは、モバイルWiFiやポケットWiFiサービスの最安料金プランで主流となるのが月間5GBや月間7GB上限の比較的小容量のプランであることだ。このプランではいくら料金が安くなるとは言え、「ウルトラギガモンスター」や「ウルトラデータパック」などと比較するとインターネット通信容量が少なすぎてしまい、そもそも併用する意味が無くなってしまう。このため、もともとテザリングの通信容量が多いユーザーには月間通信量に上限のない使い放題のモバイルWiFiやポケットWiFiが併用の候補となる。

 

月間通信量が無制限のモバイルWiFiルーターなら、WiMAXが最有力

モバイルWiFiルーターサービスを比較していくと、月間通信容量が無制限の(使い放題となる)プランが各社で用意されている。このうち、ソフトバンク系のY!mobileやYhoo! WiFiの無制限プランは「アドバンスオプション」と呼ばれるオプションとして用意されている。つまり、月間5GBあるいは7GB制限のあるプランを契約、それにアドバンスオプションを追加することで月間容量が無制限となる形だ。しかしこれにはカラクリがあるので注意が必要だ。

アドバンスオプションによる無制限はアドバンスモード通信のみが対象

通信量が無制限となるY!mobileYahoo! WiFiのアドバンスオプションだが、これはアドバンスモードによるデータ通信のみが対象で、あくまで通常のインターネット通信は月間5GBや7GB制限のままである。つまり制限なくインターネットを利用したい場合は、標準の通信モードからアドバンスモードに切り替える必要があるというのが注意点の1つ目。加えて、どこでもアドバンスモードに切り替え可能かと言うと、アドバンスモード対応エリアでしか切り替えることができない。さらに、このアドバンスモード対応エリアが非常に限られた範囲になっているのが注意点の2つ目だ。

アドバンスモード対応エリアは都市部の中心地域に限られており、そうしたエリアでのみモバイルWiFiルーターを利用するユーザーであれば問題ないかも知れないが、郊外地域などに移動すると通信量無制限のアドバンスモードは利用できなくなる可能性があり、実際にどこでも使い放題とはならないサービスになっている。

結局は、WiMAXのギガ放題プランの併用が一番の候補

上記のアドバンスオプションによる使い放題と比較するとWiMAXのギガ放題の方が使い勝手の良い月間通信量無制限のモバイルWiFiサービスと言えそうだ。WiMAXの対応エリアは急速に拡大しており、ソフトバンク系のアドバンスモード対応エリアと比較すると遥かに広いエリアで通信が可能だ。WiMAXにも月間7GB上限のプランがあるが、ギガ放題プランと呼ばれるプランを契約することで月間通信量が無制限で利用可能になる。

WiMAXプロバイダによりギガ放題プランの料金は変わるが、多くのプロバイダでギガ放題プランを月額3,500円前後で提供している。携帯電話・スマホの契約を最小プランに変更し、このギガ放題プランを併用しても月額6,000円から8,000円。ウルトラギガモンスターやウルトラデータパックと比較して格安になるという訳ではないが、WiMAXのギガ放題プランでモバイルWiFiルーターの併用を開始することで、月間通信量の心配をせずにインターネットを利用できるようになるのは大きなメリットと言えそうだ。

最後に筆者の経験で述べると、通話がほとんどない場合は格安SIMで十分で、それにWiMAXのギガ放題プランを組み合わせることでさらに安く携帯・スマホを運用し、かつ快適なインターネット環境を整えることが可能となる。

 

(参考記事)

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