WiMAXなどポケットWiFiの法人契約・ビジネス利用について

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携帯電話やスマートフォンを法人契約し、従業員に貸与している企業・法人も多いが、WiMAXなどのポケットWiFiルーターを法人契約してビジネス利用している企業も増加してているようだ。

固定回線でのインターネット通信と比較して通信料金が安く、法人のコスト削減に繋がるほか、外出の多い営業組織や、今後リモートワークが増える傾向などを考慮すると、特に中小規模の企業ではインターネット固定回線を契約するよりも、ポケットWiFiルーターの法人契約の方がメリットが多いかも知れない。

そこでこのページでは、従業員数5名~30名程度の中小企業を想定WiMAXなどのポケットWiFiの法人契約し、ビジネスで利用することの可能性やメリット・デメリットなどを考察する。

ちなみに、日本国内で法人契約したポケットWiFiルーターは原則として海外出張等では利用できない。海外出張では海外専用のWiFiルーターレンタルが必要という前提で、今回は日本国内での利用を想定した法人契約、ビジネス利用について解説する。

ビジネス・法人におけるポケットWiFi利用の利点

入居するオフィスによってはすでにインターネット回線が設置されており、特に回線の開通工事の必要もなく、インターネットを利用開始できる場合も多いだろう。ただし、月々の固定回線利用料金や、オフィス内を無線LAN化するためのWiFiルーターの購入、その運用・メンテナンス等々は必要だ。さらに、外出が多い営業組織や、リモートワーカーなどが多い法人の場合は、法人オフィスの固定回線をいくら高速にしても会社組織全体の生産性が上がるわけではない。

今後、リモートワークなど雇用や働き方がさらに多様化していく時代においては、オフィスへの出社を前提にした法人・会社組織のネットワークインフラよりも、オフィス出社を前提としない業務用のインターネット通信手段を従業員に提供してくほうが適しているのではないだろうか?この考え方を前提とすれば、WiMAXなどのポケットWiFiを法人契約し、従業員向けに貸与することなどは理にかなった方法と言えるだろう。

WiMAXなどのポケットWiFiルーターの法人契約は生産性向上に繋がる

まずWiMAXなどのポケットWiFiルーターを法人契約することの利点の1つは、生産性向上ではないだろうか?ポケットWiFiルーターがあれば、自社オフィスでの仕事ではもちろん、移動中や顧客のオフィスなどの外出先でも、どこででもインターネットを利用した業務が可能になる。それも例えばWiMAXを法人契約で利用すれば、携帯・スマホテザリングとは違った高速通信を利用可能だ。

どこでも高速インターネットで効率よく業務ができるようになれば、従業員の、また会社組織全体の生産性向上に繋がるだろう。あわせてオフィスでしか利用できないようなローカルのアプリケーションや、印刷物・紙等で管理している台帳のようなものがあればすべてWEB化・クラウド化することで、オフィスへ出社せずとも業務をこなせるようになり、移動時間の削減、生産性向上も可能だ。

据え置き型ホームルーター端末の導入で、コスト削減も

外出先でも持ち運びできるモバイルWiFiルーターに限らず、WiMAXなどのポケットWiFiサービスで提供している据え置き型のホームルーター端末を法人オフィス内に導入することにもコスト削減メリットがありそうだ。

WiMAXなどの据え置き型ホームルーター端末は同時接続可能な機器台数が数十台と、小規模オフィスでも十分利用可能なスペックがある。このホームルーター端末を法人契約で導入することで、オフィススタッフのインターネット手段として十分賄える。それもWiMAXの法人契約であれば月額3,000円台で導入可能と、固定回線の料金と比較した際のコスト削減メリットも大きそうだ。

デメリットは速度制限、ただし複数台の契約で回避可能

固定インターネット回線と比較しだ場合の、WiMAXなどのポケットWiFiルーターのデメリットが速度制限だろう。例えば、月間通信量無制限のWiMAXのギガ放題プランを利用していても、3日間で10GBまでの通信量制限があり、超過すると速度制限が発生してしまう。

従業員1人に1台のモバイルWiFiルーターを貸与するケースでは、1人で3日間10GB以上の通信をすることは考えづらく、あまり速度制限を気にする必要が無さそうだが、オフィスに法人契約でホームルーター端末を導入し、複数名でインターネット通信をする場合は速度制限に注意が必要だ。万が一、速度制限が発生してしまうとオフィスでの業務が停止してしまい、生産性向上とは真逆の事態となってしまう。

このようなケースを想定した場合、もう1回線のホームルーター端末をスペアとして法人契約し、2台のWiFiルーター運用とする方法が有効と考えられる。仮に1台の端末が速度制限を引き起こした場合は、もう1台の端末に接続することで業務を継続できるからだ。また、WiMAXであれば2回線契約したとしても月額料金は6,000円~7,000円程度。それほど重い費用負担にはならないだろう。

法人契約可能なポケットWiFiの種類とメリット・料金の比較-おすすめはどれか?

このようにWiMAXなどのポケットWiFiルーターの法人契約やビジネス利用は、特に立ち上げ当初の小規模な会社にとってメリットが大きく、十分法人・会社での業務使用に資するほか、生産性向上にも繋がりそうだ。

ただし、いざ法人契約するとなった場合、どのポケットWiFiが良いのだろうか?また1回線あたりの料金の目安はどの程度を想定すれば良いのだろうか?

各ポケットWiFiサービスにおける法人契約可否やメリット、料金などを比較し、おすすめのサービスがどれかについて解説したい。

ポケットWiFiルーターのレンタルサービスの法人契約はおすすめか?

そもそもポケットWiFiルーターを法人契約で利用する際、「レンタル」サービスは選択肢に入れるべきだろうか?答えは、「レンタルはおすすめではない」。

当ページで解説している通り、固定インターネット回線は契約せず、法人の業務をWiMAXなどのポケットWiFiルーターを前提に考える場合、1日あたり数百円のWiFiルーターレンタルサービスはは割高となるため、法人でルーターを回線契約した方がコスト面ではお得になる。

このためポケットWiFiレンタルサービスを法人契約の対象から除外すると、法人契約で利用できるポケットWiFiの候補は、自然と「Y!mobile」と「WiMAX」の2つに絞られる。

ソフトバンクLTE回線を利用するポケットWiFiY!mobile(ワイモバイル)

ポケットWiFiサービスの中でも多い、ソフトバンクLTE回線を利用するサービス。その中でも有名どころがY!mobile(ワイモバイル)で、法人向けのサービスも用意している。Y!mobileのメリットと言えば対応エリアの広さで、ソフトバンクLTE対応エリアではどこでもモバイルWiFiルーターを使用したインターネット通信が可能だ。

ところが個人契約では魅力の多いY!mobileだが、法人契約を前提に考えると以下のようなデメリットがある点に注意が必要だろう。

標準プランは月間データ通信量7GB制限で月額料金3,696円

Y!mobileの標準プラン「Pocket WiFiプラン2」のデメリットが月間データ通信量7GBまでの制限で、それを超過すると速度制限がかかるため業務で使用できなくなる点だ。その割には高額な月額料金で、1回線あたり月額3,696円で特に法人向けの割引等はないようだ。

オフィスには固定インターネット回線がある前提で、外出用のポケットWiFiルーターと割り切れば使えなくもないが、このサービスを法人契約して、法人のインターネットの主回線として扱うには無理がありそうだ。

月間無制限のアドバンスオプションは対応エリアが狭い上に高額

後に説明するWiMAXのギガ放題プランのように、Y!mobileにも月間通信量の制限が無いオプションプランもある。これがアドバンスオプションで、「Pocket WiFiプラン2」の料金に加えて月額684円のオプション料金が必要だ。

このアドバンスオプションの問題が、ルーターの通信モードがアドバンスモードの時だけ月間通信量無制限となり、標準の通信モード(ソフトバンクLTEを使用するモード)は月間7GB制限である点だ。かつ、このアドバンスモードに接続可能なエリアが比較的狭く、月間無制限で通信利用できるエリアが限られてしまう。つまり、利用エリアによっては無制限で利用できない点に注意が必要だ。

またプラン料金とオプション料金の合計が月額4,000円以上となり、費用負担が大きくなる点もデメリット。本来は、法人契約で利用するポケットWiFiは場所を選ばずに無制限で通信できるべきだが、そうではないY!mobileは法人契約でおすすめのポケットWiFiとは言いづらい。

月間無制限のギガ放題プランもあるポケットWiFiWiMAX(ワイマックス)

契約件数が2018年に3,000万件を突破、いま最も契約者数が多いポケットWiFiWiMAX(ワイマックス)だろう。WiMAXサービスを契約できる「プロバイダ」と呼ばれる会社は30社近くあり、その本家であるUQコミュニケーションズの「UQ WiMAX」のほか、ビックカメラヨドバシカメラなどの家電量販店、GMOとくとくBBやBroad WiMAXなどのネット専業プロバイダなどで契約可能だ。

この「プロバイダ」の中で法人契約に対応した会社が何社かあり、その中で料金を比較してWiMAXの契約先を選ぶことになる。というのも、WiMAXの月額料金やキャンペーンは法人契約するプロバイダによってその内容が異なるからだ。

WiMAXのメリットはギガ放題プランを月額3,000円台で利用できる点

WiMAXの特徴でありメリットが月間通信量無制限のギガ放題プランで、前述したY!mobileのアドバンスオプションとは異なり、広範なWiMX2+エリアでの通信が無制限で利用できる点が魅力だ。またこのギガ放題プランの料金は法人契約するプロバイダによって異なるが、最安のプロバイダで契約すれば月額料金3,000円台で利用できる。Y!mobileやポケットWiFiルーターをレンタル利用する場合と比較して、コスト面のメリットが大きいのがWiMAXの法人契約をおすすめする理由の1つだ。

法人オフィス向けのホームルーター端末も無料で提供される

またY!mobileや法人向けのポケットWiFiルーターレンタルサービスでは主にモバイルWiFiルーターが提供機種となるのと比較して、WiMAXの場合は契約時に持ち運び可能なモバイルWiFiルーターに加えて、据え置き型のホームルーター端末も選べる点が利点だ。

法人オフィスでの利用を考えると、同時接続可能台数がすくなりモバイルルーターよりも、据え置き型のホームルーター端末の方が適している。またどちらの端末にしても、WiMAXプロバイダの法人契約では端末価格が無料で提供される点もおすすめだ。

プロバイダによっては法人契約専用のお得なキャンペーンも

さらに、WiMAXのプロバイダ比較で重要なのが、プロバイダによって異なる月額料金プランやキャンペーン内容の比較だ。プロバイダによっては法人契約専用でお得なキャンペーンを実施しているところもある。

例えばWiMAXの月額料金が最安級のプロバイダ「Braod WiMAX」は法人契約に対応、法人契約では初期費用18,857円が無料となるキャンペーンを実施しているほか、ルーター端末の無料キャンペーン、契約即日の発送などに対応している。その上、月間通信量無制限のギガ放題プランの月額料金が3,411円と魅力的な値段だ。

当然ながら法人契約に対応しているWiMAXプロバイダでは、事前の見積書作成や料金の請求書払いや口座振替などにも対応、さまざまな法人ニーズに対応している。

 

以上、WiMAXなどのポケットWiFiルーターの法人契約やビジネス利用について解説してみた。特にこれから起業する、または立ち上げ当初の小規模法人・オフィスであれば、積極的にポケットWiFiルーターを活用、生産性向上に活かしたり、オフィス費用のコスト削減を実現することができそうだ。

 

 <参考記事>

www.ymobile.jp

xn--wimax-mt4djct122edgyc.xyz

www.uqwimax.jp