ヤフーのポケットWiFi・Yahoo! Wi-Fiはどう?おすすめのサービスか?
あのYahoo! JapanもポケットWiFiサービスを提供していることをご存知だろうか?Yahoo! Wi-Fi(ヤフーワイファイ)と呼ばれる、ソフトバンクのLTE回線を利用するポケットWiFiサービスだ。
モバイルルーター端末が無料、Yahoo! プレミアム会員であれば料金が割引されるなど、Yahoo! Japan(ヤフー)サービスをよく利用している方の場合は、おすすめのサービスかも知れない。
そこで本稿ではYahoo! Wi-Fi(ヤフーワイファイ)のサービス内容を紹介するとともに、どんなユーザーにおすすめのポケットWiFiであるのかを解説する。
ヤフーのポケットWiFi・Yahoo! Wi-Fiの概要
Yahoo! WiFi(ヤフーワイファイ)は主に2つの料金プランからなる。1つは月間データ通信量が5GBまでに制限される“おてがるプラン”、もう1つが月間データ通信量が無制限の“たっぷりプラン”。この点は、人気のポケットWiFiサービスの1つ・WiMAX(ワイマックス)も“月間7GB制限プラン”と“ギガ放題プラン”の2プランであるのと似ている。
“おてがるプラン”は、月額最安値級のポケットWiFiとして主にポケットWiFi初心者やデータ通信量の少ないユーザー向けのサービス・価格設定となっており、月額料金2,480円から利用できる点が魅力だ。
一方、“たっぷりプラン”はモバイルWiFiルーターのヘビーユーザー向けの商品・サービスと言って良いだろう。月間通信量の制限なし・下り最大速度612Mbpsの高速通信などを特徴としているプランだ。
いずれのプランもおすすめの理由がいくつか考えられる一方、契約にあたって絶対に知っておかなければならない注意事項やデメリットもある。次項では各料金プラン別に詳しい内容を紹介したい。
月間データ通信量5GB制限“おてがるプラン”のおすすめ点と注意事項
月間データ通信量5GB制限の“おてがるプラン”だけに限ってみると、確かに月額料金2,480円という最安値級の料金が魅力であり、また対応エリアの広いソフトバンクのLTE回線ネットワークに対応している点もおすすめ理由の1つになるだろう。
特に地方・田舎といった、他のWiMAXなどのポケットWiFiの電波が届きづらい地域の利用では、このYahoo! WiFi(ヤフーワイファイ)が役立つシーンも多いかもしれない。
一方、東京・大阪などの大都市部での利用を想定した場合はどうだろうか?WiMAXなど他のポケットWiFiも電波が同程度繋がる前提で、Yahoo! WiFi(ヤフーワイファイ)の料金プランや契約条件を確認すると、注意が必要なデメリットがいくつか見えてくる。
Yahoo!(ヤフー)プレミアム会員でなければ月額料金は高額
料金プランをよく確認すると月額2,480円で利用するには、Yahoo!(ヤフー)プレミアム会員でなければならないことに気づく。すでに有料会員であれば問題ないが、新たにYahoo!(ヤフー)プレミアム会員に加入する場合、月額462円の会員費用が別途発生してしまう。つまり、実質のYahoo! WiFi(ヤフーワイファイ)月額料金は「2,942円」なのだ。
この料金と考えると、特に「ポケットWiFi最安値級」と呼べるほどの安い料金ではない点に注意が必要だ。WiMAXの月間通信量7GB制限プランも実質月額2,000円台で利用できるプロバイダが多数ある。
つまりYahoo! WiFi(ヤフーワイファイ)の“おてがるプラン”は、現時点でYahoo!プレミアム会員でない場合はおすすめのポケットWiFiとは言いづらくなる。
通信量が5GB以上となると速度制限、解除には追加料金が発生
また同様に注意したいのが、Yahoo! WiFi(ヤフーワイファイ)の速度制限。当然だが、規定のデータ通信量・5GBを超過すると、通信速度が約128Kbpsまで低下する厳しい速度制限が発生し、同月内はそれいじょうインターネット通信ができなくなる。
この速度制限を追加料金を支払うことで解除することも可能だが、それには通信量0.5GBあたり500円がかかる。5GBという通信量や動画視聴やオンラインゲーム、大容量ファイルのダウンロード・アップロードなどのインターネット利用で容易に達してしまう可能性のある通信量である。速度制限の解除に追加料金を支払うくらいなら、初めから“たっぷりプラン”の利用を考えた方が得策かもしれない。
使用できるルーター端末が1機種のみ、速度も下り112.5Mbpsと遅い
Yahoo! WiFi(ヤフーワイファイ)の“おてがるプラン”で利用可能なルーター端末は「Pocket WiF 601ZT」機種1種類のみに限定され、他のルーター端末を選ぶことができない点も注意が必要なデメリットの1つである。加えて、このルーター端末の下り最高速度は112.5Mbpsと、WiMAXなど他のポケットWiFiと比較して低速であると言わざるを得ない。
このようにデータ通信量・通信速度に制限があるのが“おてがるプラン”の特徴でありデメリットで、より大容量で高速のポケットWiFiを希望する場合は次の“たっぷりプラン”がおすすめになるかも知れない。
月間データ通信容量無制限“たっぷりプラン”のおすすめ点と注意事項
月間データ通信量の制限が無いことを売りとしているのがYahoo! WiFi(ヤフーワイファイ)の“たっぷりプラン”だ。他のポケットWiFiの無制限プランとしてはWiMAXのギガ放題プランが有名だが、それと比較してヤフーの無制限プランはどうだろうか?
無制限となるのはアドバンスモード通信のみ
注意しなければならいのが、“たっぷりプラン”を契約すればすべてのインターネット通信が無制限で利用できる訳では無い点だ。月間通信容量無制限で利用できるのは、モバイルWiFiルーターを利用した通信のうちアドバンスモード設定時のみで、このアドバンスモード以外の通信には月間データ通信容量の制限がある。
注意が必要なのが、対応エリアが広く、繋がりやすいソフトバンクの4G/LTE回線を利用した標準モードでの通信容量は月間7GB制限である点
問題はアドバンスモードをどの程度のエリアで利用できるかだ。どこでもアドバンスモードを利用できれば、基本的にインターネット通信が無制限となる。ところが、実際の利用者の口コミを確認すると、このアドバンスモード対応エリアが意外と狭いというのだ。自宅等でアドバンスモードが利用できなければ、ただの月間通信量7GB制限のポケットWiFiとなってしまう点に注意しなければならない。
同様に、このプランで利用する「Pocket WiFi 603HW」ルーター端末を利用すれば下り最高速度612Mbpsでの高速通信が可能とされているが、この下り最高速度612Mbpsに対応したエリアも一部に限定される。つまり、無制限の高速インターネットを利用できるかどうかは、利用エリアによって大きく左右されるのだ。
月額料金が4,380円と高額な点もデメリット
また"たっぷりプラン"の月額料金は4,380円とやや高額で、こちらはYahoo!(ヤフー)プレミアム会員であっても特に割引は無い。この料金でエリアによってはただの月間通信量7GB制限のポケットWiFiになってしまっては、かなりの損だ。
また同様の月間通信量無制限・WiMAXのギガ放題プランは実質月額料金3,000円台から利用可能であることを考えると、Yahoo! WiFi(ヤフーワイファイ)の無制限プランの料金は高額と言わざるを得ず、料金面で比較するとデメリットが大きい。
以上、ヤフーのポケットWiFi・Yahoo! WiFiについて解説した。結論としてまとめると
場合は、Yahoo! WiFi(ヤフーワイファイ)をおすすめするが、上記以外の方には他のポケットWiFiの方が利便性が高く、おすすめとなるだろう。
<参考記事>